日テレ系・NNNドキュメント'12「3.11大震災シリーズ」福島中央テレビ制作<br /><br />海から次々と揚げられる魚。福島の海で見られる漁の光景だ。しかし、こうして獲れた魚は、人が口にすることはない。すべて、放射性物質が含まれているかどうか、検査用に回されるからだ。去年3月に起きた福島原発事故。原発事故で海に放射性物質が放出された量としては史上最大規模になるという。福島県沿岸の漁は自粛になり、いまも再開のめどは立っていない。いわき市に住む佐藤芳紀さんはコウナゴやシラスなどを中心に獲る漁師だ。震災から1年あまり経ったいまも、津波のガレキを取り除く作業などをして暮らしている。なかなか解明されない魚の汚染メカニズム。不安と苛立ちが交錯する。失われる危機に直面する福島県の沿岸漁業と漁師の姿を追った。